2009年 05月 13日
マムちゃん。 |
マムシを見るのは実は初めて。
歩いていた林道のすぐ脇にいた。
全く予想だにしない不意の邂逅だったので、「マムシがいる環境にもかかわらずマムシに関して全く油断していた」という事実が非常に恐ろしかった。
しかし、恐怖よりも、マムシを間近で見られた喜びの方が多いに上回ってしまったことも隠しようもない事実である。
2009.05.09 菰野町
そういえば、あれは大学一年生の頃。
太田静子の『斜陽日記』(太田静子は太宰治の愛人で、『斜陽』のネタを提供した人)を読んでレポートを書けとの課題が出た。
何を書こうか考えあぐねていると、ふとある部分に目がとまった。
正確な文章はもちろん覚えてないが、その部分の内容は以下のようであった。
《子供達が蛇の卵をいくつも見つけてきた。ウズラ卵大で真っ白なその卵は、どうやら蝮のものらしかった。そんなにたくさん蝮が生まれては怖いので、焼いてしまった。しかし、近所の奥さんが言うには、それは蝮ではなくただの蛇の卵であるという。それならば、蛇に悪いことをした。》
結果、わたくしは「マムシは卵胎生なので卵は産まない。このことから、作者は蛇に関する十分な知識を得ぬままこの部分を記述したことがうかがえる...云々」という内容のまったく文学的でないレポートを提出した。
ところが、その次の回の講義で教授の興味を引いたレポートの内容がいくつか紹介されたのだが、その中になんと我がレポートも入っていたのである。
教授曰く、「このような視点も大事」らしい。
こんな課題の本質から外れたレポートを提出して教授が怒るのではないかと内心不安に思っていたわたくしは、大いに安心したのである。
ちなみに現在、わたくしが研究しているのはバリバリ文系の日本語学である。
歩いていた林道のすぐ脇にいた。
全く予想だにしない不意の邂逅だったので、「マムシがいる環境にもかかわらずマムシに関して全く油断していた」という事実が非常に恐ろしかった。
しかし、恐怖よりも、マムシを間近で見られた喜びの方が多いに上回ってしまったことも隠しようもない事実である。
2009.05.09 菰野町
そういえば、あれは大学一年生の頃。
太田静子の『斜陽日記』(太田静子は太宰治の愛人で、『斜陽』のネタを提供した人)を読んでレポートを書けとの課題が出た。
何を書こうか考えあぐねていると、ふとある部分に目がとまった。
正確な文章はもちろん覚えてないが、その部分の内容は以下のようであった。
《子供達が蛇の卵をいくつも見つけてきた。ウズラ卵大で真っ白なその卵は、どうやら蝮のものらしかった。そんなにたくさん蝮が生まれては怖いので、焼いてしまった。しかし、近所の奥さんが言うには、それは蝮ではなくただの蛇の卵であるという。それならば、蛇に悪いことをした。》
結果、わたくしは「マムシは卵胎生なので卵は産まない。このことから、作者は蛇に関する十分な知識を得ぬままこの部分を記述したことがうかがえる...云々」という内容のまったく文学的でないレポートを提出した。
ところが、その次の回の講義で教授の興味を引いたレポートの内容がいくつか紹介されたのだが、その中になんと我がレポートも入っていたのである。
教授曰く、「このような視点も大事」らしい。
こんな課題の本質から外れたレポートを提出して教授が怒るのではないかと内心不安に思っていたわたくしは、大いに安心したのである。
ちなみに現在、わたくしが研究しているのはバリバリ文系の日本語学である。
by masurawobird
| 2009-05-13 21:29
| 爬虫類